食事と栄養
食べ物の栄養と働き
栄養ってなあに?
私たちは毎日いろいろな食物を食べること=食事をとることから、からだの組織を作る材料や、生きて活動するためのエネルギー、体の代謝を円滑にするための成分を得ています。体内で、こういったエネルギーや成分をすべて作ることはできません。そこで、私たちは食事をとることでこれらのものを外から補う必要があるのです。
私たちが食事をすると、体に必要なもの(栄養素)を取り入れ、不要になったものを体の外へ排泄します。この栄養素が処理・活用される状態を「栄養」といいます。
栄養は健康作りに欠かせない重要な要素です。
栄養素ってどんなもの?
私たちは食べ物から、生きていくために、エネルギーや体の代謝を円滑にするための成分を得ていましたね。こうした食べ物に含まれる物質のうち、体に必須のものを「栄養素」と呼んでいます。
では、健康な生活を営むためには、どんな栄養素が必要なのでしょうか?
体を作るタンパク質、細胞の膜を作ったり、エネルギー源となる脂質、体を動かすエネルギー源となる糖質は、必ず必要です。この3つの栄養素は、食事から必ず毎日きちんと撮る必要があることから「三大栄養素」と呼ばれています。
「三大栄養素」に加えて、体の各器官をスムーズに働かせるためには、潤滑油の役目をするビタミン、ミネラル(無機質)が欠かせません。「三大栄養素」にビタミン、ミネラルを加えたものを「五大栄養素」と呼びます。
三大栄養素について
タンパク質の役割
タンパク質は、生命活動を維持するために欠かせない栄養素です。 人体の構成成分として欠かせません。筋肉も臓器も皮膚も毛髪もすべてタンパク質でできています。また、体の実質を作るだけでなく、タンパク質は体の中でも重要な役割を担っています。血液成分、ある種のホルモン、免疫の抗体、遺伝子もタンパク質でできています。もちろん、エネルギー源としても利用されます。1グラムあたりのエネルギーは4キロカロリーです。
タンパク質はアミノ酸というものが集まってできています。アミノ酸の種類は20種類あり、組み合わせによって性質の異なるいろいろなタンパク質が作られます。アミノ酸のうち体内で、ほとんど合成されないため、外から食品として摂取しなければならないアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。
一般に、良質とされるタンパク質には、必須アミノ酸が、バランスよく含まれています。 タンパク質の不足はさまざまなトラブルを招きます。短期間の不足では、スタミナがなくなったり、風邪をひきやすくなったり、貧血になったりします。長期間不足すると、発育障害が見られ、生命そのものが危ぶまれます。
脂質の役割
脂質は、細胞膜、血液、ホルモンなどの原料になり、ビタミンA,ビタミンD、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンの吸収を良くするといった働きをします。 エネルギー源としても重要で1グラムが約9キロカロリーです。
脂肪は少量で高エネルギーであることから、「取ってはいけないもの」という見方をされがちですが、私たちのからだには欠かせない栄養素です。大切なのは取り過ぎないことです。極端に脂肪を制限した食事では、体内で合成できない必須脂肪酸が不足し、発育障害や、脂溶性ビタミンの欠乏になります。
糖質の役割
糖質は、即効的にエネルギー源として重要な栄養素です。脂質に比べて燃焼のスピードが速いため、すぐにエネルギーを補給したいときには一番です。糖質は脳や神経系に対する唯一のエネルギー源ですから不足するとバテやすくなったり、頭の働きが鈍くなります。
一方取りすぎると、脂肪に姿を変え皮下に蓄積されるので、肥満の原因となります。
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